タロットカードの占い、興味深いですよね。
私は中学生時代にハマり、それ以来、熱中してカードをひいています。
オラクルカードにも浮気しましたが、やっぱり最後はタロットカードになってしまいますね。
ところで、みなさんはどんなふうにタロットカードと出会いましたか?
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目次
入門は22枚付録でOKです
タロット占いがこれだけ流行しているのは21世紀に入ってからです。
20世紀最後の25年くらいで、世間に知られるようになったと思います。
78枚のカードのついた本は出ていましたが、最初期はカードがモノクロでした。
中高生のお財布には78枚組はきびしかったので、私の場合、それなりの紙質でカラー印刷、かつ大アルカナ22枚付属の入門書で、まずはスタートでした。
そういう経験をされた方、多いかもしれませんね。
まっさらから始めるには、このほうが無難だと思います。
現在まさにタロット占いを始めようかとお考えの方には、以下の書籍をおすすめします。
書店で取り寄せできる22枚の大アルカナカードと解説書セットのご紹介をします。
森村あこ:アルケミアタロット・ミニ(2015、実業之日本社)¥1944
後述する「アルケミアタロット」の派生版で、やや小ぶりです。
オラクルカードの色使いが好きな方にはすっと入れる世界観です。
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Mahou:はじめてのタロット占い(2012、新星出版社)¥1188
入門書の中でもロングセラーになりました。
端整なタロットの絵が素敵です。
運勢は44パターンの中で占える?
しかし、22枚だけで占うことに慣れると、ちょっと困ったことが出てきます。
枚数を増やした占い方に限界がきてしまうのです。
なにしろカードのパターンが44しかありません。
しかも、逆位置に出るとよろしくない暗示のあるカードも少なくありません。
たとえば有名な「ケルト十字」で並べるカードは10枚です。
悪魔や死神や塔がずらっと一気に出てくることもありえます。
それに加えて、逆位置に出ると凶暗示になるカードが並んだりすると、どうしていいかわからなくなることになります。
求めている対策をさがしても、ほとんどのカードが凶暗示だったら「気をつけてお過ごしくださいね」で終わりです。
最終的に対策カードを引いて、なんとか格好がつくかもしれませんが。
これは「22枚占いの壁」とも言えるでしょう。
さあ、ここでタロット78枚セットの出番です!
「大アルカナ」と「小アルカナ」の成り立ち
あまり聞いたことがない「アルカナ」ということばは「秘密の儀式」のことです。
19世紀後半、フランスの秘教研究者ポール・クリスチャンが著した『魔術の歴史と実践』の中に、秘儀伝授の儀式の中で、大アルカナの22枚の絵の意味を教えられるというシーンが出てくるそうです。
78枚のタロットカードが「大アルカナ」と「小アルカナ」に分けてあるのは、秘密の儀式に使われたカードの「大アルカナ」のほうが、重要な意味をもつからです。
オール絵札になる以前にも、フランスにはタロットカードがありました。
その中でも「マルセイユ・タロット」が有名で、現在も愛用していらっしゃる方は多いです。
ところが、これらのタロットカードは、遊びや賭けの道具としても使われてしまいました。
それを嫌った昔の神秘学者たちが大アルカナを切り離したと言われています。
「秘儀をつかさどるカードで遊ばれては困る」ということですね。
その後、「秘儀」は海を渡ります。
イギリスの「黄金の夜明け団」という秘密結社がそれを取り上げました。
20世紀初頭に、その「秘儀」をもとに、オカルト研究家のアーサー・エドワード・ウェイトが監修して、画家パメラ・コールマン・スミスに指示を出し、78枚のカードの意味にそった絵を描かせました。
それが、現在の日本でいちばんよく使われているタロットカード「ウェイト=スミス版」です(ライダー版、とも言います)。
日本でタロット占いを始めてみようとすると、まず「ウェイト=スミス版」をすすめられるのは、意味を文字で覚えるしかない「数札」をなくし、78枚すべてを、意味を思いつくことができる「絵札」に変えたからです。
この読み取りは、占われる人(自分占いなら、もちろん自分)の心理状態を投影するといわれています。
「白猫のタロットカード」も、テレビに出てきて有名になりましたが、これも「ウェイト=スミス版」を踏襲しています。
まず62枚まで増やしてみましょう
まず、小アルカナをエースから10まで、さまざまな状況が描かれた数字のカードだけに絞って、22枚の大アルカナと混ぜて占ってみましょう。
小アルカナには4つのグループがあり、スートと呼んでいます。
棒は情熱、力、意志(トランプではクラブ)
杯は愛情、感情、優しさ(トランプではハート)
剣は知性、思考、分断(トランプではスペード)
金貨は物質、現実、五感(トランプではダイヤ)
にかかわる絵が描かれています。
数札を混ぜると、占いにメリハリがついてきます。
カードの色合いはどうでしょうか。
登場人物の表情はどうでしょうか。
どんな行動をとっているでしょうか。
カードを見ると、伝わるものがあります。
絶対的な正解は、ありません。
こうした正解の明確でないものの読み方のなかに、占う人/占われる人の心理が投影されるのです。
自分を占うときに、絵の中に、自分にとって都合のいい心理を投影してしまうのが、自分占いのいちばんの難所といわれています。
さて、カードは合計で62枚、124パターンまで増えました。
その中で、大アルカナのカードが出てきたら、小アルカナより重要視するのが大原則です!
22枚の中での「死神」と、62枚の中の「死神」は重さが違います。
出てくる確率が低い分だけ、その意味合いは大きくなります。
占いの精度も、上がるわけです。
たとえば、「剣の10」も出てほしくないカードのひとつですが、「死神」や「塔」と比較すると、「いつかは傷も治る。しんどいけど、ここでひとつの終わり、次があるよ」と解釈できますね。
プロにとっても悩ましい、コートカードの読み方
62枚に慣れたら、今度はコートカード16枚を混ぜてみましょう。
これで全部のカードを使うことになります。
「コート」とは宮廷のことをさします。
それぞれのスートに、王(キング)、女王(クイーン)、騎士(ナイト)、小姓(ペイジ)がいます。
人を表す位置にこのカードが出てきたらわかりやすいです。
王は、ひとかどの、いわば上り詰めた地位のある人。強いカードですね。
女王は王を補佐し、ともに国を司る。
騎士は女王に仕え、小姓は王に仕える。
騎士と小姓が王子と王女になっているカードもありますので、小姓は若い女性とみることもあります。
騎士がまたがっている馬も歩いていたり走っていたり。
考慮に入れましょう。
着ている服の色もヒントになるようです。
「人物」以外の場所にコートカードが出ると、イメージ作りは難易度が高いです。
特に、「状況」や「対策」を表すカードがコートカードだと、プロでもときどき悩むようで、勉強会で情報交換をしているそうです。
(タロット占いのみならず、「占いは一生勉強」と言われております)
たったひとつの紙芝居を作ろう
よく、解説書では1枚引きが最初におすすめと描かれていますが、読み方の練習としては、「過去・現在・未来」の3カードのほうが物語を作りやすいのではないでしょうか。
練習であれば自分を占うことが多くなります。
自分の過去と現在はすでにわかっていますよね。
思い当たることをさがして、たったひとつの紙芝居を作るようにカードを見ていきましょう。
その2枚の続きの「未来」のために、自分が何をすればいいか、
前の2枚を踏まえて導き出すことができれば、大きな前進です!
場合によっては、4枚目に「対策」カードを引いてみてもいいでしょう。
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78枚カード+解説本もついている、おすすめの3セット
ネットショッピングは便利ですが、クレジットカード払いをしないと、送料のほか、代金引換の手数料がかかることも多くて、何か損をした気分になってしまいます。
クレジットカードをお持ちでない方のために、書店で取り寄せできて、「ウェイト=スミス版」に基本的に準拠している解説書セットのご紹介をします。
1.加藤マカロン:マカロンタロットで学ぶタロット占い(駒草出版、2015)¥2970
著者は占い師兼イラストレーター。
カードのイラストは著者自身の手によるもので、たくさんの人に近づきやすいよう、ポップでかわいらしいデザインにしたとのことです。
イラスト込みの解説書は誰が読んでもわかりやすいと思います。
関西の重鎮占い師、ラクシュミーさんの監修で、内容は充実しています。
2.森村あこ:アルケミアタロット(実業之日本社、2012)¥3024
貴希さんの光あふれるイラストは、若い方や、オラクルカードが好きな方には共感されるでしょう。
解説書も充実しており、堂々のロングセラーになっています。
3.完全版 運命のタロットカード(二見書房、2017)¥3240
カードの絵はライダー=ウェイト版に準拠しています。
カードを通して直感を大切にする「セルフカウンセリング」が提唱されています。
自分占いをよくする人にはもってこいの入門書です。
「逆位置を採用しない」という立場は、78枚だからこそ実現できることです。
22枚での占いは、あくまで通過点です。
今まで78枚を敬遠していた方、特に、若い方々には78枚での占いにチャレンジしてほしいと願っています。
みなさんの感性を生かして、今のうちにぶつかっておいたほうがいいですよ。
人生経験を積んでいなくても、実りの多いタロット占いができる可能性は十分にあります。